とんこつラーメンの味は地域によって違う?

とんこつラーメンは、こってりとした味わいが人気の九州を中心に食べられているラーメンです。豚骨を長時間煮込んだ白濁したスープが大きな特徴です。

醤油・塩・味噌などの他のラーメンの味の中でも脂が多く、とりわけ若い世代に人気が高い傾向にあります。とんこつラーメンが食べられる地域はたくさんありますが、それぞれ味が違いますので紹介します。

とんこつラーメンとは?発祥の地は?

とんこつラーメンとは豚骨をメインで出汁をとるラーメンをさします。ここで注意して欲しいのが、豚骨を使っていれば全部がとんこつラーメンというわけではありません。醤油ラーメンの中には豚骨を使用してスープにコクをプラスしているラーメンもあります。

とんこつラーメンの定義は大まかに言うと、豚骨を用い白濁したスープを使用したラーメンのことです。なぜスープが白濁するのかというと、豚骨を長時間煮出すと豚骨の中のコラーゲンが溶け出し、そのコラーゲンが加熱されることでゼラチンに変化し乳化作用を起こすからです。

この白濁がとんこつラーメンのポイントなんですね。とんこつラーメンの発祥の地は、福岡の博多だと思われている方が多いですが実は違います。とんこつラーメンの発祥の地は同じ福岡でも博多ではなく久留米です。とんこつラーメンのルーツが誕生したのは屋台の「南京千両」だと言われています。

長崎出身の店主がちゃんぽんと支那そばをベースに作り出したのがとんこつラーメンの原型です。その後、九州の他の地域にも次第に広がり人気のラーメンとして、それぞれの土地に定着していきました。

九州ラーメンの代表!博多ラーメン

とんこつラーメンの発祥の地は久留米ですが、とんこつラーメンで不動の人気を確立しているのが博多ラーメンです。博多ラーメンは、とんこつスープに細いストレート麺が特徴です。博多ラーメンは屋台で提供されるスタイルが多いため、茹で時間が短い極細麺を採用しました。

非常に細い麺はスープによく絡む長所を持っています。その反面、伸びやすいという欠点を持っているため大盛りのように一度にたくさん茹でて提供することができません。そのため、麺をお代わりできる「替え玉」というシステムが生まれました。参考-鶴亀堂 ... 豚骨ラーメン名古屋

麺の茹で加減も好みに応じて選べるため、替え玉で常にベストな茹で加減の麺を食べられることがとんこつラーメンの魅力です。博多ラーメンは味だけでなく替え玉などのシステムが受け入れられたことで、瞬く間に人気を博しました。

具に定義はほぼなく、シンプルにネギとチャーシューだけという店も多いです。トッピングはゴマ、紅生姜、すりおろしニンニクなどがテーブルの上に置かれていて、客が自分の好みに合わせて好きなだけ入れるスタイルの店舗が多いです。

ニンニクのパンチが効いている!熊本ラーメン

熊本ラーメンは焦がしニンニク(マー油)が味の決め手です。マー油はニンニクを揚げて適度に焦がし風味を増したゴマ油のことです。焦がしたニンニクの風味をプラスすることで、通常のとんこつラーメンよりも味にパンチが効いているのが特徴です。

熊本ラーメン以外でマー油を使用している地域は少ないため、このマー油のアクセントが人気の理由の一つです。一般的に熊本ラーメンに使用する豚骨は頭の部位だけになります。博多ラーメンはゲンコツなどの部位も使用しますが、熊本ラーメンでは頭だけを使用するため、よりクリーミーなスープになります。

また豚骨だけでなく、基本的に鶏ガラもブレンドするので博多ラーメンよりもスープはまろやかです。熊本ラーメンの麺は中太麺を採用している店舗が多く、替え玉の文化は基本的にありません。具は店舗により様々ですが、きくらげは定番の具でほぼすべての熊本ラーメンにトッピングされています。

紅生姜や生のニンニクをトッピングとして使用する店舗はほぼないのも熊本ラーメンの特徴です。マー油だけでなくフライドガーリックなどを足す店舗もあり、よりニンニクの風味を強調している熊本ラーメンもあります。

あっさりこく美味!鹿児島ラーメン

九州のとんこつラーメンの中でも、もっともあっさり味なのが鹿児島ラーメンです。鹿児島ラーメンは、あっさりとした味わいの中に深いコクがあるので、女性やお子様にも人気です。麺は太麺なのでスープが絡み過ぎず、さっぱりと食べることができます。

とんこつラーメンの発祥の地である福岡から距離があるためか、独自の進化を遂げています。スープには豚骨を使用しますが、その他にも鶏ガラや野菜、昆布などの魚介系のだしを加えている店舗もあります。他の地域のとんこつラーメンと比較しても店舗ごとのスープの個体差は大きく、同じ鹿児島ラーメンでも豚骨をしようしていても白濁していない店舗もあります。

鹿児島ラーメンの大きな特徴としては、ラーメンが出てくる前にお茶と漬物が出てくることです。ラーメンが来るまでの間に甘酢大根の千枚漬けなどの漬物を食べながら待つのが、鹿児島ラーメンのスタイルです。漬物の味も店舗ごとに違うので、漬物が美味しい店舗は人気も高く、鹿児島ラーメンの重要な要素の一つになっています。

好きな人は漬物をお代わりしたり、販売している漬物を買って自宅で食べたりもします。漬物の味比べをするのも鹿児島ラーメンの楽しみ方の一つです。

市内限定の味!広島ラーメン

広島には尾道ラーメンがありますが、鶏ガラスープをベースに魚介のだしを加えた澄んだスープが特徴です。それに対して広島ラーメンは、広島市内と周辺地域だけで食べられるとんこつラーメンです。豚骨に加えて鶏ガラや野菜などを使用し白濁したスープを作り、そこに醤油タレを加えるのが広島ラーメンの特徴です。

味の分類的には醤油とんこつ寄りのラーメンで、とんこつラーメンの中でもややあっさりとした味わいです。麺は中細麺を採用している店舗が多く、あっさりとしたスープによく合います。具はネギ、チャーシュー、茹でたもやし、シナチクがスタンダードです。

茹でもやしは普通のもやしではなく、黒豆もやし(ブラックマッペ)を使用するのが特徴です。黒豆もやしはシャキシャキした食感と豆の甘みが感じられる種類で、広島ラーメンの軽やかなスープによくマッチします。このような昔ながらのベーシックな広島ラーメンではなく、全く違ったスープや具材を使用しているラーメンにも広島ラーメンという生を使用している場合があり混同されつつあります。

広島ラーメンは、ただ広島で食べられるラーメンではなく上記で述べたような定義があるので、ベーシックな広島ラーメンを食べたい場合には老舗のラーメン店をたずねるのがオススメです。